花束みたいな恋をした。

 

 

2021年5月8日

 

今日、ようやく死ぬ覚悟で、『花束みたいな恋をした』を見た。

死にはしなかったけど、なんだか疲れた。

 

 

 

これは、見て、感じたことをそのまま記入したものである。

ストーリーの順番はめちゃくちゃだが、ネタバレがあるので、読む場合は気をつけてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

途中までは、絹ちゃんに感情移入してた

だから麦くんにめちゃくちゃ腹立ってた

転職の話で、じゃあ結婚しようって言われて、こんな感じの想像してなかった、で話は終わった。そのあと、入れてた紅茶?が苦いかもしれないことを伝える気遣いを言って、むしろこのほうが美味しいってやさしさなのか分からん言葉が返ってきて、会話が続く。すごく、怖い。ちゃんと嫌いになっていいし、ちゃんとぶつかればよかったのに。

 


たぶん久々のデートで映画館に行った。一緒に見たかった映画で、ぐっときたシーンの時に盗み見たら、よくわかんない表情してた。

その夜、してほしいことあったら何でも言ってねって言ってた。まじ意味わからん。

あんな顔しておきながらどのくちがゆうとんねん。

心の声で、学生気分が抜けてないって言ってた。意味わからん。

 


あのパン屋のことだって、あの時行ったパン屋だったのに、他でいいはずがないのだ。

 


前半の出会いから盛り上がり、ピークは、めちゃくちゃドキドキして、全部覚えておきたいくらいだった。自分のことみたいに。

じゃんけんの話は、まじで奇跡だと思った。思考回路が同じじゃないと、ひっかからんし(私もほんの一瞬「どないやねん」と思ったことあるが、映画見るまでは今の今まで忘れてたし、人に話すほどのことに思っていなかった。)、もう、そういうことだと思ってた。

 

 

恋愛依存症のブログの人が自殺した話。

絹は終わりが来ることに触れていた。知っていたのかもしれない。この恋愛が終わることというわけじゃないけど、それは嫌だったし。でも、花の名前、教えたってよかったのに。教えなかった。真似したかっただけかもしれないけど。

 


途中までは、わたしの話かと思ってた。それくらい絹ちゃんへ感情移入ができた。

なんとなく別れが脳裏にあって、仕事を頑張る相手に気を使う感じ。漫画の最新刊、見えないようにテーブルから片付けて。

相手は7巻で止まってるといった。変わらないままは君の方じゃないか。わたしを言い訳に頑張らないで欲しい。そんなんだったらやめればいいのに。

 


あの茄子の本。好きを共感する2人の繋がりみたいなのが、そこから見えなくなってきた瞬間だと思う。ちゃんと向き合って欲しかったし、あんな投げ方したらもう終わりよ。

 


服装で変化を表してるのは面白い。

ミイラ展の服装はアウターがネイビーで、グレーのパーカー。パン屋の帰りはセーターに、カーディガンに、ジーパン。

靴は言わずもがな。

 


責任とは。勝手に責任感じて、同じそれを求めないで欲しい。


どうすればよかったのだろう。もっと話せばよかったのかな。

 


別れると決めて友達に伝えるシーンの前、セックスをしてた。なんのセックス?好きじゃなくなったならしたくないもんじゃん?もしかすると本当に別れる決心をするセックスだったのかもしれん。確認したかったのかもしれん。

 


2人とも友達に、いい思い出として残るように別れると伝えてた。クソだなと思った。綺麗事でクソみたいだと思った。

 

 

ここからそれぞれの気持ちをハッキリと掴み取れなくなる。

 


ファミレスで別れ話に進む。お互いに察していて、やっぱり出会ったあの時の感覚は間違えではない。

絹ちゃんは別れる決心がついていた。

麦もそのつもりだったらしいけど。

 


一緒にいるための結婚なんぞ虚しすぎる。

私もこのまま一緒にいてどうするんだろうとずっと考えてた。答えはでなかった。結婚という同じ方向を向きたかっただけだったのかもしれない。

途中で来た若い男女を出会った頃の自分たちと重ねる。あの時みたいにキラキラしてて、ドキドキしてて、あの感覚。

そして、今それがないことを感じたんだと思う。恋愛感情がなくてもって言ってた。あの感じはなんなんだろう。

 


だけど、別れた。

 

 

苦しくなるほど泣く予定だったのを思い出して、いつ泣くんだろうと思ってた。

 

そしたら、絹ちゃんが泣いて、私も泣けた。

 


飛び出す、絹。追いかける、麦。めちゃくちゃ、泣きながら、抱きしめ合う。その感情をもっと早くどうにかできればよかったのだろうか。

 

 

転職の話、相談せずにガンガン話が進んでた。でも話したら、止められるとわかってたと思う。麦は、2人のためにとりあえずの辛い仕事をしてて、絹ちゃんは自分が楽しいと思える仕事を選んだ。絹ちゃんはそれで間違ってないと思う。でも、共存とは。お互い同じところを見ていなかったのかもしれない。

絹ちゃんは知ってた頑張ってくれてること。

 

 

茄子の本の続き。

なんかようわからんけど、大丈夫って思うてたんやろうけど、あの瞬間からもう終わってんじゃねぇかって思う。

一緒にいれるから大丈夫とか、俺は絹ちゃんのために働いてるから大丈夫だと思うなよ、と。心が通ってないと?向き合ってないと?意味ないじゃない。

 

 

別れの話から、手を振るところまではようわからんで終わってるけど、途中までは完全に、あの時の私の気持ちを重ねすぎて、腹立ったのは、絹ちゃんと麦くんにじゃなくて、あの時の私たちにだったかもしれない。できなかった自分と、してくれなかった彼に対して。


だからなのか、花束だったのか?とも思ってしまう。

花束とは。

 

 

映画を見た友達が言っていた。お互いに好き同士で別れたって。そこが花束なのかもそれない。だからわからなかったのかもしれない。

 

 

冒頭のシーン、2020年。

出会う前の話かと思った。

次に、2015年の文字。ここ好き。

 

 

出会いからはじまって、冒頭の回収がはいる。

ふたりの一緒に過ごした日々は、確かに血肉になってた。

だけど、おそらく、ふたりは、また付き合うことはないのかもしれない。

花束なのに。

 

 

Googleストリートビューで見つけたときは、私も声に出して喜んでしまった。それほどには花束だったのかもしれない。

 

 

 

 

予告で、絹ちゃんのセリフ『心臓がなった』が、本当に心臓が鳴ったように聞こえた。セリフなのに。劇中では、心臓が鳴ったけど、ってなっていて、予告で聞いたときの感じではなかった気がした。

 

 

 

 

映画を見て、こうやって思い出しながら入力してたからか、どっと疲れた。感情移入しすぎたんだと思う。一つの恋をしたように。一つの恋が終わったように。あの時のよう。

だけど、決して、泣き疲れたわけではない。

ただ、わたしは、疲れたんだ。